⑥「肯定的な接し方」によって生まれる「愛着」や「基本的信頼感」

「肯定的な接し方」によって、子どもの中に「愛着」や「基本的信頼感」が形成されます。

「愛着」とは、「特定の人との間に築かれる情緒的な絆」のことです。子どもはいつも肯定的に接してくれる大人がいると、その人のことを信頼するようになり、心理的な信頼関係や絆を築きます。これが愛着形成です。そして、この愛着形成が出発点となり、愛着を形成した相手以外の人や環境に対しても信頼感を抱くようになります。これを「基本的信頼感」と言います。

「基本的信頼感」は、人間関係を構築したり、他者との協調性を育てたり、環境と関わったりする土台となるものです。愛着や基本的信頼感の形成によって、子どもは、「自分は愛される価値がある」、「自分はできる」といった自己への信頼や、「他人は信じられる」という他者に対しての信頼、ひいては、「この世界は信じられる」という環境への信頼を獲得します。

自分、他者、そして環境に対しての信頼感を獲得した子どもは、それらに関わろうとするようになります。

もし、愛着や基本的信頼感が形成されなければ、子どもは周囲の人々や環境を信頼できるようにはなりません。そのため、それらと関わろうとしないでしょう。

「肯定的な接し方」は、生きていく上での基本となる愛着や基本的信頼感の形成にとっても必要なのです。

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