⑪「吸収する精神(無意識)」の時期に必要な環境〈7〉

机を拭く」(1歳2か月くらいから)

☆目的☆
机の拭き方を知る

☆用具☆

・机

・台

・トレイ

・小皿に入れた濡れたスポンジ

・ミトン

☆手順☆

〈大人がする準備〉
①机の汚れに気づかせる。

②机のそばに台を運び、濡れたスポンジとミトンがセットされたトレイをのせる。

〈大人がやって見せてから子どもが実際にやってみること〉
①右手でスポンジを持ち、左手を机に置く。

②机を右から左へと拭く。

③右手にミトンをはめて、同様に乾拭きする。

④汚れたスポンジや濡れたミトンを新しいものと交換する。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、スポンジが汚れること、机が綺麗になることです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

ねじ回し」(1歳半くらい)

☆目的☆
ねじを回してはめることができるようになる

ナットをボルトにはめます。

ひも通し」(1歳半くらい)

☆目的☆
ビーズをひもに通すことができるようになる

ひもの先端が固い方がビーズを通しやすいです。

腰かける 立つ」(1歳半くらいから)

☆目的☆
椅子への腰かけ方、椅子からの立ち上がり方を知る

☆用具☆

・椅子

☆手順☆

〈腰かける〉
①椅子の前に立つ。

②少しかがんで一方の手を軽く椅子に触れ、腰を下ろす。

〈立つ〉
①片手を椅子に軽く触れ、立ち上がる。

容器の開閉」(1歳半くらいから)

☆目的☆
様々な容器の開閉の仕方を知る

☆用具☆

・かご

・開閉ができる容器(複数個)

☆手順☆
①かごから容器を取り出し、開け閉めする。

②終わったらかごに戻す。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、容器を開閉する時の音、蓋が外れることです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

はさみで切る」(1歳半くらいから)

☆目的☆
はさみの使い方を知る

☆用具☆

・トレイ

・はさみ

・幅1cm、長さ12cm程度の短冊状の紙(画用紙くらいの厚さが良い)

☆手順☆
①はさみの握り方を見せる。

②はさみを垂直に立てて、空切りをする。

③左手で紙を持って切る。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、はさみによって紙が切れることです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

着衣枠」(1歳半くらいから)

☆目的☆
衣服の着脱に必要な動きを知る

☆用具☆

・面ファスナー

・ファスナー

・ボタン

・スナップ

☆面ファスナーの手順☆

①右手で一番上の右側の布の面ファスナーのそばを持つ。

②左手で一番上の左側の布の面ファスナーのそばを押さえる。

③右手で右側の布をゆっくり外す。

④両側の布を左右に開く。

⑤下の面ファスナーも同様にする。

⑥一番上の左側の布を閉じ、面ファスナーのそばを押さえる。

⑦右側の布の面ファスナーを左側の布の面ファスナーに重ねる。

⑧重ねた面ファスナーを上から押さえる。

⑨下の面ファスナーも同様にする。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、布を外す時の音です。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

☆ファスナーの手順☆

①左手で左側の布の上部を押さえる。

②右手でファスナーのつまみを持ち、下まで引く。

③両側の布を左右に開く。

④両側の布を閉じる。

⑤左手で左側の布の下部を押さえる。

⑥右手でファスナーのつまみを持ち、上までゆっくり引き上げる。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、ファスナーを下げたり上げたりする時の音です。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

☆ボタンの手順☆

①右手で一番上のボタンをつまみ、左手でボタン穴の際を持つ。

②ボタンをボタン穴にくぐらせる。

③左手でボタンの際を押さえ、右手で右側の布を引く。

④両側の布を左右に開く。

⑤下のボタンも同様にする。

⑥一番上の両側の布を閉じる。

⑦右手で一番上の右側の布をつまみ、左手でボタンをつまんで、ボタン穴にくぐらせる。

⑧下のボタンも同様にする。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、穴からボタンが出てくることです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

☆スナップの手順☆

①右手で一番上の右側の布のスナップのそばを持つ。

②左手で一番上の左側の布のスナップのそばを押さえる。

③右手で右側の布をゆっくり外す。

④両側の布を左右に開く。

⑤下のスナップも同様にする。

⑥一番上の両側の布を閉じる。

⑦右手で一番上の右側の布のスナップのそばを持つ。

⑧左手で一番上の左側の布のスナップのそばを押さえる。

⑨右側の布のスナップを左側の布のスナップに押し入れる。

⑩下のスナップも同様にする。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、スナップのはまる音です。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

髪をとかす」(1歳半くらいから)

☆目的☆
髪のとかし方を知る

☆用具☆

・鏡台

・ヘアブラシ

・ティッシュ

・ゴミ箱

☆手順☆
〈大人がする準備〉
①髪の乱れに気づかせる。

〈大人がやって見せてから子どもが実際にやってみること〉
①ヘアブラシを持つ。

②鏡を見ながら、ヘアブラシを持っていない方の手を頭上にのせる。

③頭上にのせた手を目安にして髪をとかす。

④ブラシについた髪をティッシュで取ってゴミ箱に捨てる。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、頭上にのせた手を目安にしてブラシをかけること、髪が整うことです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

鼻を拭く」(1歳半くらいから)

☆目的☆
鼻の拭き方を知る

☆用具☆

・鏡台

・ティッシュ(市販のティッシュを半分に切って四つ折りにしたもの)

・ゴミ箱

☆手順☆
〈大人がする準備〉
①鼻水に気づかせる。

〈大人がやって見せてから子どもが実際にやってみること〉
①ティッシュの両端を両手で持ち、鼻に当てる。

②鼻を挟むようにして、ゆっくりと前方へティッシュを移動する。

③ティッシュを半分に折り、鼻を下から拭き上げる。

④さらにティッシュを半分に折り、ゴミ箱に捨てる。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、鼻水を拭き取ること、ティッシュが小さく折りたたまれていくことです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

道具の運び方 置き方」(1歳半くらいから)

☆目的☆
道具の運び方、置き方を知る 

☆用具☆

・椅子

・机

・台

・バケツ

☆椅子の手順☆

〈運ぶ〉
①一方の手で背もたれを、もう一方の手で座面を持ち、椅子を持ち上げる。

②人や物にぶつからないようにしながら音を立てずに所定の場所まで運ぶ。

〈置く〉
①左右の脚2本を静かに順番に下ろし、椅子を置く。

または一人で運んで置く場合の手順☆

〈運ぶ〉
①机(台)の両側中央を持ち、水平に持ち上げる。

②人や物にぶつからないようにしながら音を立てずに所定の場所まで運ぶ。

〈置く〉
①左右の脚2本を静かに順番に下ろし、机(台)を置く。

または二人で運んで置く場合の手順☆

〈運ぶ〉
①机(台)の両側に子どもと大人が立つ。

②机(台)の両端を持ち、水平に持ち上げる。

③人や物にぶつからないようにしながら音を立てずに所定の場所まで運ぶ。

〈置く〉
①子ども側の脚2本を静かに下ろし、同様に大人側の脚2本も下ろして机(台)を置く。

☆バケツの手順☆

〈運ぶ〉
①両手でバケツの持ち手を握る。

②人や物にぶつからないようにしながら音を立てずに所定の場所まで運ぶ。

〈置く〉
①静かにバケツを下ろし、置く。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、音を立てずに運んだり置いたりすること、脚の下ろし方、二人で協力して机や台を運んだり置いたりすることです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

葉のほこりを払う」(1歳半くらいから)

☆目的☆
葉のほこりの払い方を知る 

☆用具☆

・観葉植物

・台

・かご

・ダストボール

・ゴミ箱

☆手順☆
〈大人がする準備〉
①葉のほこりに気づかせる。

〈大人がやって見せてから子どもが実際にやってみること〉
①観葉植物のそばに台を運び、ダストボールが入ったかごをのせる。

②右手でダストボールを持ち、左手を葉の下に置いて、葉を挟む。

③葉の根元から先端に向かってほこりをしっかり拭き取る。

④ゴミ箱の上でダストボールを軽く叩いてほこりを払う。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、葉に触れること、葉についたほこりが取れることです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

植物の水やり」(1歳半くらいから)

☆目的☆
水やりの仕方を知る 

☆用具☆

・観葉植物

・トレイ

・じょうろ

・小皿に入れた濡れたスポンジ

・雑巾

☆手順☆
〈大人がする準備〉
①土が乾いていることに気づかせる。

②じょうろの注ぎ口をスポンジで軽く押さえながら水道まで運ぶ。

③じょうろに水を入れる(入れすぎないこと)。

〈大人がやって見せてから子どもが実際にやってみること〉
①じょうろの注ぎ口をスポンジで軽く押さえながら観葉植物のところまで運ぶ。

②左手に持ったスポンジでじょうろの注ぎ口を軽く支えながら、水を観葉植物の根元に注ぐ。

③じょうろとスポンジをトレイに戻す。

④床が濡れていたら雑巾で拭く。

※この活動で子どもが面白いと感じやすいのは、じょうろで水をやること、水が土の中にしみこむことです。そのため、この部分を強調してやって見せるようにします。

タイトルとURLをコピーしました